技術者倫理における集団思考の問題点として、アーヴィング・ジャニスが指摘した八つの兆候のうち、“心の警備”の説明として、適切なものはどれか。
- 集団に新しく加わったメンバなどが異議を唱える場合には、それを阻止して、集団を保護しようとする。
- 自分の所属している集団は失敗することがなく、又は万が一失敗しても集団は存続すると考える。
- 他のメンバから特に意見が出されず、発言者以外の全メンバが沈黙している場合は、その意見を集団組織の一致した意見とみなす。
- 反対する少数メンバがいる場合は、そのメンバに圧力を加えて統一した意見にさせる。
出典:令和2年度 システム監査技術者試験 午前2 問15
正解:ア
心理学者アーヴィング・ジャニスが提唱した「集団志向」における「8つの兆候」について正しい記述を選択する問題です。
「8つの特徴」は下記から構成されます。
1.無敵感の幻想
2.集団による合理化
3.集団の道徳性への過信
4.外部者に対する固定観念
5.反対意見を持つ者への直接的圧力
6.自己検閲
7.満場一致の幻想
8.心の警備(心の警備員)
※日本語の文献がないため和訳された名称に差異があるかもしれません。
回答ア:
正しい記述です。
「心の警備」
回答イ:
誤りです。
「無敵感の幻想」についての説明です。
回答ウ:
誤りです。
「満場一致の幻想」についての説明です。
回答エ:
誤りです。
「反対意見を持つ者への直接的圧力」についての説明です。
※先に記載された通り日本の文献は確認できませんでした。
初見では厳しい問題と言えます。