関係データベースのビューを利用する目的はどれか。

  1. DISTINCT 指定、GROUP BY 句及び HAVING 句をもつ演算処理を独立させて、プログラムに単純化したデータ更新手段を提供する。
  2. 行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけをアクセスさせることによって、基となる表のデータの一部を隠蔽して保護する手段を提供する。
  3. データベースの物理的記憶構造の変更に影響されないように、アプリケーションプログラムに対して物理的データ独立性を提供する。
  4. 複数の表を結合したビューにインデックスを付与することによって、複数の表にまたがった高度な検索手段を提供する。

出典:令和2年度 システム監査技術者試験 午前2 問21




正解:イ
データベースのビューに関する問題です。
ビューは実データを持たない仮想表であり、データへのアクセス制御や、複雑なSQLの簡略化などのデータ参照のために利用されます。

回答ア:
誤りです。
ビューは更新手段を提供するものではなく、集約系のSQLが含まれていた場合は更新ができないケースがあります。

回答イ:
正しい記述です。
特定のユーザーに閲覧させたくない表の列情報が存在する場合、ビューを介することで隠ぺいすることができます。

回答ウ:
誤りです。
物理的なデータ(表を構成するファイル群)の独立性とは関係がありません。

回答エ:
誤りです。
通常ビューに対してインデックスを付与することはできません。
※一部のデータベースではマテリアライズドビューを用いることでインデックスを付与することができます。