正解:ア
1. 問題のポイント
本問は、SLA(Service Level Agreement:サービスレベル合意)を作成する際の検討順序 に関する問題です。
SLAを策定する際には、以下の3つの要素を考慮する必要があります。
CSF(Critical Success Factor:重要成功要因)
目的を達成するために特に重要な要素。
例:「システムの安定稼働を確保する」
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)
CSFの達成状況を測定するための具体的な指標。
例:「月間システム稼働率 99.9%以上」
SLO(Service Level Objective:サービスレベル目標)
KPIを基にした、具体的なサービスレベル目標。
例:「システム応答時間は1秒以内」
SLAを作成する際には、まず 「何を成功要因とするか(CSF)」 を決め、それを測定する 「KPI」 を設定し、最終的に具体的な 「SLO」 を定めるのが適切な流れとなります。
2. 各選択肢の検討
ア:CSF → KPI → SLO → ✅ 正しい
まず成功要因(CSF) を決定する。
その成功要因を測定するためのKPI を設定する。
最後に、SLAに記載する具体的なSLO を定める。
最も適切な順序。
イ:KPI → CSF → SLO → ❌ 誤り
何を成功とするか(CSF)を決めずにKPIを設定してしまうため、測定基準が適切でない可能性がある。
ウ:KPI → SLO → CSF → ❌ 誤り
KPIとSLOを決めた後で成功要因(CSF)を考えるのは順序が逆。
CSFが定まらないと、適切なKPIを設定できない。
エ:SLO → CSF → KPI → ❌ 誤り
具体的なサービスレベル目標(SLO)を最初に決めるのは、根拠のない目標設定につながるため不適切。
3. まとめ
SLAを作成する際の適切な順序は、以下の通り。
CSF(重要成功要因) を決定する
KPI(重要業績評価指標) を設定する
SLO(サービスレベル目標) を定める
よって、正解は 「CSF → KPI → SLO」 である。