正解:エ
1. 問題のポイント
本問は、フェアユース(Fair Use) の考え方についての理解を問う問題です。
フェアユースとは、著作権法において、特定の目的のためであれば、著作権者の許可なしに著作物を利用できる という概念です。
主に 批評、解説、ニュース報道、教育、研究 などの目的での利用が該当します。
これはアメリカの著作権法に由来する考え方であり、日本の著作権法では、これに類似する規定が個別に設けられています(例:引用、私的使用、教育機関での使用など)。
2. 各選択肢の検討
ア:「公的機関は著作物を無料で使用できる」 → ❌ 誤り
公共の福祉を目的とした利用であっても、著作権法の規定に基づき、無償で利用できるかどうかはケースバイケース。
フェアユースの考え方とは異なる。
イ:「著作権管理団体の公平な徴収」 → ❌ 誤り
これは著作権の管理団体(JASRACなど) に関する考え方であり、フェアユースとは関係がない。
ウ:「著作物の改変禁止の考え方」 → ❌ 誤り
これは著作者人格権(同一性保持権) に関する考え方であり、フェアユースとは無関係。
エ:「批評・解説・ニュース報道などでの公正な利用」 → ✅ 正しい
フェアユースの本質を説明している選択肢 であり、正解。
3. まとめ
フェアユースとは、批評・解説・ニュース報道・教育・研究などの公正な目的であれば、一定の範囲内で著作権者の許可なく著作物を利用できる という考え方である。
したがって、正解は「エ」 となる。