金融庁 “財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準 (令和5年) “に基づき、 出荷管理システムを利用している出荷の正当性に関する業務処理統制についての監査手続として、最も適切なものはどれか。
- 出荷管理システムが稼働しているサーバの設置環境を現地に出向いて観察する。
- 出荷管理システムから出力された日別出荷一覧表を入手し、出荷業務責任者の承認印を確認する。
- 出荷管理システムの入力に関するトータルチェックの仕組みについて、出荷業務責任者にヒアリングを行う。
- テストデータ法を用いて、出荷管理システムの日別出荷一覧表を出力するプログラムの検証を行う。
出典:令和6年度 システム監査技術者試験 午前2 問3
正解:イ
当該基準における「正当性」とは、”情報が組織の意思・意図に沿って承認され、行われる”ことを指します。
その正当性を""出荷管理システムの業務を監査する場合何が適切か?""という問題です。
回答ア:
出荷管理システムの構成・挙動についての内容であり、業務自身の監査になりません。
回答イ:
正しい記述です。""出荷管理システムの出荷データの承認状況を責任者が確認する""という手段は、システムの挙動と運用それぞれで業務処理た意図通り行われているか確認する形になります。
回答ウ:
正当性に一定の寄与がありますが、”システムのチェックが意図通りであれば問題はない”という結論になりかねません。
回答エ:
「回答ア」と同様に出荷管理システムの構成・挙動についての内容であり、業務自身の監査になりません。
「ウ」と「イ」を比較すればより正当性が高まる監査手続きは「イ」と言えます。
よって正解は「イ」になります。